(Y) 銭湯
御機嫌よう。Yである。
ようやくこの日が来た。
このブログは遂に150人の方々に見られた。
150回自分達で見ただけか。
間違いでたどり着いた人数?
気にしてないといえば嘘になるが、数字は重要ではない。
重要なのは、別のこと。
そして重要かどうかは未来にわかればいい。
重要なことにはいつも、だいぶ経ってからしか気付かなかった。そして、気付いた頃にはもう遅かった。
お爺ちゃんが拾ってきた犬の世話
おばちゃんが半年に一度くれるイカナゴ
放課後に指導室で聞いた先生からの助言
10代最後の夏
鞄ひとつで海外に飛び出す旅
彼女
友達
自分の夢
...
今この瞬間、私にはやりたい事がある。
やりたい事をやらずに、後で重要だって気付いてももう遅いという事だ。
やるしかない。
ー銭湯ー
廃業に次ぐ廃業。
私が尊敬する町田忍先生もその著書「ザ東京銭湯」にこう綴られている。
*悲しいかな、重厚で趣のあるレトロ銭湯が、日に日に姿を消していく。そのスピードたるや、全国では1日に1軒、東京では1週間に1軒というペースである。*
昨年私が茨城に引っ越して半年が経った頃、千葉県柏市の銭湯が1軒休業していた。幸いにも、休業前に一度だけその銭湯に行く事が出来ていた。
休業が、このまま廃業になれば厭でも気づく事になる。その、ー旭湯ーに行く事が私にとって余りにも重要すぎた事に。
ー旭湯ー
柏駅前の空間は最近リニューアルされたのか新しいビルが並び地面もコンクリートでしっかり固められている。
その空間に品なく光るチェーン店の看板を睨みつけ、どっしりと構えているのが旭湯だ。私が行った頃は薪ボイラーだったのか、浴室を通って店主が裏方とを往復していた。
お湯は45,6℃ぐらいか、かなり熱く血液に熱が染み込んで滞留するような感覚だった。湯船はひとつだったと思う。
残念ながら当時は壁画や下駄箱、脱衣所の屋根など見所となる点の知識がなく忘れてしまったが、相当年期の入った銭湯は素人にも容易に理解できた。
正直悔しい。
私は銭湯が好きだ。私が住む町の最寄駅から30分以内で行ける範囲にあった唯一のレトロ銭湯の休業は何とも切なすぎる。
歴史ある銭湯の廃業
私はこれを問題と捉えているが、経営面から見るとかなり厳しかった事がうかがえる。¥420の入浴料、週6営業、日に100人が入浴。42,000/1D、¥1,050,000/1M、12,600,000/1Y。
これがMAXの収益。
従業員2人 5,000,000
燃料費 2,000,000
修繕費 2,000,000
水道代 1,300,000
賃料 1,500,000
計 11,800,000
利益 800,000
ざっくり計算しても厳しい。
1日に100人も客が来るのか。
需要がないもの、儲からないものは何ともしょうがない。
存続の可能性に関して銭湯を訪ねて探っていくのは私の永遠の課題となりそうである。
では。